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2009~2010年度

国際ロータリー会長 ジョン・ケニー

ジョン・ケニー
  2009~2010年度RIテーマ

THE FUTURE OF ROTARY IS IN YOUR HANDS
ロータリーの未来は あなたの手の中に

一世紀にわたり発展し続けてきたロータリーの奉仕を振り返るとき、私たちの未来は、苦境にある人々に希望をもたらし、争いの絶えない世界に平和をもたらす幾世代ものロータリーアン によって末永く確かなものとなるに違いないと胸を張って言えます。私たち一人ひとりは、いわば過去を未来へとつなぐ鎖の輪のような存在で、大いなるロータリーという伝統の一部を成していると たとえることができます。
 
この鎖が解けることなく永続していくためには、個々の輪が強くなくてはなりません。ロータリーの未来への鎖を堅固なものに鍛え上げることは、私の責務であり、皆さんの責務です。今年より 来年、また、来年より再来年、さらにロータリーを強くしていくことは、私たちの責務です。また、ロータリーが、明日、次の新たなチャレンジに取りかかれるよう、今日、ポリオのない世界を築くという 約束を果たすことも、私たちの責務なのです。
 
マハトマ・ガンジーは、かつてこのように言いました。「未来は、私たちが現在成すことによって決まる」第二世紀においてもロータリーの発展を望むのであれば、現状に甘んじているだけでは十分とは言えません。これからの長い道程に備えて地図が必要となりますが、私たちはその地図をすでに携えています。
 
国際ロータリーは確かな未来を築くため、世界中のロータリアンから協力を得て、7つの優先項目を掲げた長期計画を立てました。今、この計画を実行に移すときがやってきたのです。
 
「ポリオを撲滅する」が、私たちの最優先事項です。募金のチャレンジを通じて、この重要な仕事を完遂し、世界に対して約束を果たすために私たちはリソースの提供というかたちで力 になることができます。
 
「ロータリーに対する内外の認識と公共のイメージを高める」はロータリーが新会員を引きつけ、他団体からの協力を得ることにつながります。ポリオ・プラスでロータリーは世界の表舞台で活躍するようになりました。今後は地元と世界における奉仕活動をメディアと地域社会に広め、国際的な地位を築いていくときがやってきたのです。
 
「他者に奉仕するロータリーの能力の増大を図る」は、ロータリーの使命の核心に触れるものです。四大奉仕部門に沿って時間と才能と熱意をこれまでより少しだけ多く捧げるなら、すべてのロータリアンがこの目標に向けて貢献できます。2009-10年度も、近年、クラブが取組み続けている重要な問題、すなわち、水、保健と飢餓救済、識字率向上の分野における奉仕活動に専念するよう、ロータリアンに呼びかけていきます。
 
「質的にも量的にも会員組織を世界的に拡大する」は、重要な優先事項です。これは、ロータリーが達成すべき目標のすべてが会員をよりどころとしているからです。資格ある新会員をもたらすことは、私たち一人ひとりの責務です。しかしながら、この責務を果たしているロータリアンはわずかです。ほかの人々にクラブへの入会を勧め、会員を増やすことができるのはロータリアンしかいないのです。
 
「ロータリー独特の職業奉仕への取り組みを強調する」は、ほかの奉仕団体や人道団体とロータリーとの違いを明確に分けるものです。職業倫理への高い水準を保ち、日々実践することによって、私たちは同僚や従業員、顧客はもちろんのこと、競争相手に対しても模範を示すことができます。
 
「国際ロータリー内の指導的才能を最大限に活用し、育成する」は、ロータリーの未来にとって欠かせない要素です。私たち一人ひとりが、なんらかのかたちで指導的役割を担うべきです。クラブレベルで委員会の委員長や奉仕プロジェクトの委員を務めたり、地区レベル、国際レベルで活躍するなど、さまざまな役割があります。すべてのロータリアンは職業において指導的な立場にある人々ですから、ロータリーにおいてもこの指導力を発揮すべきです。
 
「組織全体を通じて継続性と一貫性を保つために、長期計画の手順を完全に実施する」は、クラブ、地区、国際レベルで毎年指導者が交代する際に、引継ぎが効果的に行えるようにすることが目的です。
 
この長期計画はRI理事会が承認したものではありますが、これを実施するのは皆さんです。RI会長が、皆さんのクラブに入会するようにと新しい会員を誘うことはできません。また、RI理事会が、ポリオ撲滅の支援に向けて、皆さんの地域で募金活動を企画したり実施したりすることもできません。同様にシニア・リーダーが皆さんの職場でロータリーの倫理規範を実践することもかないません。すべては、皆さん自身が実行しなければならないのです。ロータリーの未来はあなたの手の中にあります。
 
一人ひとりのロータリアンに自らの責務を胸に刻んでいただくために、この真実を2009-10年度のテーマとして選びました。かのウインストン・チャーチル卿は、「偉大さの代償は責任だ」と述べています。ロータリーは偉大な組織です。私たち一人ひとりが課題に立ち向かい、未来に対する責任を果たすなら、ロータリーはさらにすばらしい組織へと発展する可能性を秘めているのです。
 
ロータリーにおいては、「ロータリアン」という肩書の下、各会員に仕事が与えられています。私たちの任務は、地元と国際社会において必要とされる奉仕を提供すること、そして、事業と専門職務に携わるリーダーを新会員として誘い、地域社会で好ましいイメージを築きながら、クラブの器を広げていくことです。ロータリアンとしての私たちの職務には、職場と私生活において倫理的行動の規範を示し、クラブと地域社会においてリーダーの役割を務め、ロータリーの最優先事項であるポリオ撲滅を全面的に支援することも含まれています。
 
ロータリアンという仕事には、計り知れない恩典があります。私たちは、かけがえのない親睦を享受し、他者のために尽くすという個人的な生きがいを得ることができます。皆さんがロータリアンとその力を信じるのであれば、今こそ立ち上がり、全身全霊でロータリアンとしての仕事に全力投球するときです。ロータリーの未来はあなたの手の中にあるのです。