2020-21年度RI第2530地区
ガバナー 石黒 秀司
今年は日本にロータリークラブが誕生し、100年の節目を迎える。祝賀ムードもある中で、未曾有の大震災から10年、さらに昨年の台風による水害など大天災が頻発、人口大幅減少時代への突入など厳しさも同居している。
そして今、新型コロナウィルス感染拡大での緊急事態宣言など、正に不測の事態の中、新年度を迎えようとしている。このような環境はロータリーの歴史の中で初めてかもしれない。
諸々の行事やイベントは勿論、例会すら中止になり、先輩ロータリアンの皆様が最重要視してきた「規則的例会出席」の基本原則も危く、「例会は当たり前のことではなく、感謝すべきこと」だと改めて感じている。
この節目の年に、未曾有の環境下で、今一度、過ぎ去りし100年を回顧して、今だからできること、やらなければならないことをしっかりと意識し、良きロータリー、また良き第2530地区を築き上げる覚悟を新たに、地区内会員のベクトル合わせをしっかりしながら進んで行きたい。
100年の歴史の中、特に、戦時中などは、身の危険も顧みず、恰も隠れキリシタンのようにロータリー運動を続けていった厳しい一時期もあった。そんな我々の先輩たちの強靭な魂と誇りをしっかりと胸に深く刻んでいきたいと思う。
2世紀の幕開けの今、基本に立ち返る。さらに、パイの縮小時こそ、個々のクラブのパワーや会員の質の向上が必要であり、イノベーションによる閉塞感の打破も必要だと思う。その為に、会員が何を求めているのかを的確に捉えることも重要だと考える。原点に立ち返る、それは、ロータリーの神髄ともいうべき「ロータリーの目的」の熟読玩味・実践、さらに「四つのテスト」の徹底実践だと強く信じている。
ただ、その正直か正しいかの大切さに加え、地区発展のために変化・改革へも果敢に挑む姿勢で考え、行動する一年にしたいと考える。
そして、新型コロナ禍の中、今だからできる事に気付き、変えざるを得なかったことは、「ロータリーが機会の扉を開いてくれた」ことと前向きに、肯定的に捉えていきたい。
今年度、私は「サーヴィスと良きロータリーの為に」また、こんな未曾有の状況下だから
Participate and Enjoy ROTARY
と声を大にして呼びかけたい!!
「磨き合い自己成長の楽しさ」「集える接点の楽しさ」「成果を上げる楽しさ」
それぞれが、それぞれの立場でENJOYしよう!!
1. 例会最重点主義で、例会出席者の純増・出席率を高める
(内なる会員基盤・クラブ基盤向上)
会員増強の強の部分の徹底を図る。
例会を第一と考え、魅力ある例会を設営し、例会の活性化を図る。平均出席率が高くなければ重要な目的を遂行しえないのがロータリーだと考える。しかし、多忙な会員が週一度、例会に出席するには、何か強い引力がなければならない。それは、何か?
それぞれのクラブで創立時の精神に立ち返っていただき、ロータリー創成期の「親睦+奉仕 利己と利他の調和 Exchange idea 」を胸に刻む例会を設営して、例会の活性化・魅力の向上が、ロータリアンを強くし、クラブが強くなることに繋がり、引いては、高潔な倫理を待った誇り高き人を育てる。
1974年度ウイリアム ロビンスRI会長は、「そのクラブが、如何なる人を育てたかによって、ロータリーの価値は測られる」と言っている。特に、新会員の教育は重要だと考える。
ロータリーのより大きな繁栄を実現するために、ロータリアンの基本的義務である例会出席は当然のこととし、IMや地区大会にも奮ってご参加を!!
その為、卓話者バンクを創設、また、FBロータリー情報館の新設などで、例会情報を公開で、魅力ある例会への協力をする。
2. 会員増強目標
2,530名(女性・40歳以下 253名)
当地区の会員数は、1997年の3,273名をピークに2012年の2,225名まで減少、下げ止まりの傾向もあるなかで、2,300名程度に低迷しています。また、各クラブの実質出席率の低迷している状況下にあります。過去5年の地区会員数を見ると、全体での減少率は、1.2%程度であり、余り気にならない感じではあるものの、分区ごとの推移を見ると、増加分区と減少分区の二極化が進んでいるのがわかります。特に、減少分区ほど、会員数25名以下の小規模クラブが多くなっています。地区目標をガバナーが掲げ、ガバナー補佐へ、ガバナー補佐からクラブ会長・幹事へ、そして、クラブ会長からクラブ増強委員長への先送りではなく、地区の総力を上げての本気の増強をして参ります。
また、会員構成の少ないところ、女性会員と40歳以下の会員増強も積極的にアタックして参ります。ただし、会員選考の重要性を十分に考えて行くのは、当然です。
地区とクラブの最もスティッキーな関係にあるガバナー補佐を全員、増強委員会の所属とし、増強委員会委員も各分区から最低1名ずつの増強チームを作り、クラブ支援します。
新型コロナウィルス禍、私たちを取り巻く環境は、大変に厳しい。でも、敢えて掲げる目標は、下げずにチャレンジします。
3. 福島職業宣言成文化
冒頭に記したように日本のロータリー100周年。さらに、東日本大震災から10年目の節目の年度となります。100年の回顧から更なる充実を、そして鎮魂からの新たなる飛躍を期して、また、職業倫理が荒廃している昨今、職業奉仕の深堀として倫理経営のバックボーンとなる、倫理運動の実践者としての福島職業宣言をする。
職業奉仕委員会が中心となり起草し、諮問委員会のご意見を集約し決定したい。
4. 青少年ショート交換事業実施への研究
当初、新しい事業として青少年ショート交換事業を企画していました。しかし、新型コロナウィルス禍で、実施は困難と判断いたします。しかし、その必要性の認識は変わりません。プロパーの青少年交換、ロータリー財団奨学生への誘いとなるキッカケとして調査、研究を進めて参ります。
青少年への人づくりを実践しているロータリーの私たちが「立派に育てる」に関わる事業に自負をもって取り組みます。さらに、ローターアクトクラブとの積極的関わりを促します。
また、トーストマスターズなど他団体との接点を模索してまいります。厳しい環境下で限定的になるかもしれませんが、モチベーションが下がらないように、知恵を結集して工夫していきたいと思います。
5. 横断的な委員会ジョイントでの活動の強化
一つの委員会が単独で実施するより、複数の委員会が協力してやった方が良いのではということが、散見されたように思っています。また、委員会セミナーも講師や内容によっては、合同が効果的というのも出てくる。是非、横断的協力で、最大効果を得るよう進めたい。21世紀のボーダレス社会では、境界がないわけですので、コミュニティの範囲も地球全体に広がってくる。社会奉仕という概念は拡大されて、国際奉仕や社会奉仕を包括したようなものになり、それにロータリー財団の活動が加わって渾然一体となって機能していくと考える。
例えば、ポリオ根絶に向けてもロータリー財団委員会+公共イメージ委員会+国際奉仕委員会+一般市民、業界団体などが考えられます。
それら一般市民への呼びかけの事業により「ロータリークラブ」の認知度アップのために公共イメージ委員会を中心に積極的に行動(考え動く・・)します。
6. ロータリー賞への挑戦
ロータリー賞への挑戦が、クラブを活性化に繋がるとの報告があります。クラブ活性化が、引いては地区の活性化へと繋がります。
各クラブへの積極的お声かけをして参ります。
7.ロータリー財団への理解と活用
「世界で良い事をするために、そしてポリオ根絶するために」ロータリー財団への協力を心からお願いいたします。ロータリー財団というと「寄付」という、どちらかというと「暗い、重い」イメージが強いかと思いますが、世界で良い事を企画・立案、実施、満足というの事業のワクワク感、それもワールドワイドの大きい事業も視野に入れて、積極的に事業計画、補助金活用をお願いいたします。
まず、企画面での1クラブ1申請を目標に!
先に、事業計画ありきでお願いしたいと思います。
その後で、寄付ということですが、年次寄付0「ゼロ」クラブが0「ゼロ」快挙を12月で達成できますようご協力をお願いいたします。
数値目標として 年次基金 1人あたり150ドル
ポリオ根絶に 1人あたり30ドルのご協力をお願いいたします。
さらに、今年度は、ロータリーカードの積極的普及とご利用をお願いする予定です。
年会費無料のカードで、少額の利用でも蓄積されると大きな活動資金に変身いたします。
是非、「ご支援」よろしくお願いいたします。
ポリオ根絶に向けては、世界予防接種週間(4月最後の週)、世界ポリオデー(10月24日)で一斉行動をいたします。
8. 米山記念奨学会への協力
是非、米山記念奨学事業へご参加(Paticipate)いただき、米山奨学生と接点をお持ちいただきたいと思います。奨学生との接点で思わぬ学びを得ることがあります。まさに「情けは人の為ならず」です。
基本的には、寄付金の額により奨学生の採用人数が決まります。寄付0「ゼロ」クラブが出ないようにご協力をお願いいたします。
数値目標として 普通寄付 5,000円
特別寄付 10,000円 をお願いいたします。
なお、今年度は地区大会開催時に「米山ナイト」を開催します。米山学友、地区委員会関係者、カウンセラー、現奨学生にご参集いただき、地区米山を盛り上げていく予定です。
さらに、財団学友などへも輪を広げていくことも考えています。